コラム
2025.01.08
わが国の少子高齢化による生産年齢人口減少の影響もあってか、日本看護協会の「2021年 看護職員実態調査」では看護師の平均年齢が41.3歳という報告があった。
実際に当院の看護師の平均年齢も45.1歳であり、看護師の平均年齢の上昇に伴い、高齢患者の多重疾患に関わる多面的な業務の効率化を考えていかなければならない。
しかし患者満足のためには、質の高い医療・看護の継続が不可欠であり必要な業務を減らすことはできない。したがって、多職種協働によりチームで業務の効率化をはからなければならない。
その1つの方策として、新人看護師・中途採用看護師どちらであっても、入職時に摂食・嚥下チームや認知症ケアチームなど、多職種協働の活動内容を含むチームのオリエンテーションに参加してもらうことが有効である。
各チームが看護師との多職種協働場面を示すことにより、むしろ中途採用看護師などから、
多職種協働による業務の効率化をはかるアイデアが出てくるかもしれない。
看護師の平均年齢上昇がプラスにはたらく側面をうまく利用していくことが肝要である。
【プロフィール】
著者:
医療法人社団医凰会 並木病院
副院長兼看護部長 認定看護管理者
高野 紀子 先生
※本コラムは、メディカルサポート便り 2024年1月号に掲載されたものです。