
コラム
2026.05.14
電子処方箋は医療 DX のなかで最も重要で、いままさに旬の話題です。本号はその第 1 弾として、電子処方箋が果たす役割(メリット)や電子化のねらいなどをみてみましょう。
診療報酬にかかわる電子処方箋の導入は、医療 DX 推進体制整備加算(初診料の加算)の施設基準にあげられている「電子処方箋を発行する体制又は調剤情報を電子処方箋管理サービスに登録する体制を有していること」に該当し、令和 7 年 4 月より必須条件になりました。
そもそも電子処方箋は、医療機関と薬局とをネットワーク化し、処方データが電子的に送信されるものです。しかしながら、単に処方情報が FAX から電子に変わったということだけではなく、審査支払機関(支払基金・国保連合会)に設置されたサーバ(電子処方箋管理サービス)に各医療機関の処方データが一括して蓄積され、データベースが構築されるところに大きなメリットがあります。
蓄積された電子処方箋の各医療機関のデータは、一元的に管理されることによって重複薬や併用禁忌防止のチェックが可能となり、患者にとって安心・安全な医療提供に結びつくことが強調されています。
一方、高齢化で増大する医療費の問題を抱えている医療政策の視点からは、医師と薬剤師が過去の薬剤情報を共有することによって、より高いレベルの医薬分業がはかられることが期待されています。
これは、医薬分業が、医師と薬剤師のチーム医療において薬剤にかかわる業務をより高いレベルで分担し、薬剤師による薬学的管理と指導によって効率化をはかり、医療経済的な効果を高めるといったねらいがあるのです。まさに医療 DXの一丁目一番地は電子処方箋といえるのかもしれません。