コラム
2025.02.06
患者や家族を中心とした最良の医療を提供するためには、多職種が最大限の能力を発揮し、患者の個別性に合わせた専門的な技術などを提供することが必要不可欠である。
そのためには多職種間でお互いを尊重する態度がまず大切であるが、看護師の専門的な意見を相手にわかりやすく理解してもらうために、カンファレンスでのプレゼンテーション技術もまた必要な要素と考える。
看護師は昼夜患者の身近でケアを行っているため、患者情報を一番得やすい専門職といえる。
そして多職種協働カンファレンスでのプレゼンテーションには、患者の入院中に得られた情報を今後の在宅復帰などにつなげる目的が含まれる。
たとえば、患者が入院中に夜間トイレ歩行が自立していたとしても、手すりのない自宅の環境ではどうすれば実現可能かを考えなければならない。
こういった情報について、要点をしぼりながら効果的にプレゼンテーションを行う技術を身につけるための機会教育が必要と考える。
【プロフィール】
著者:
医療法人社団医凰会 並木病院
副院長兼看護部長 認定看護管理者
高野 紀子 先生
※本コラムは、メディカルサポート便り 2024年2月号に掲載されたものです。