コラム

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2026.10.01

医療DXよもやま話
第7回 待ち時間と会計後払い

DX はサービスの質の向上など「新たな価値の創出」であるとすれば、医療サービスに寄せられる期待は、いかに待ち時間なく医療が受けられるかにあると思われます。

しかしながら、病院に寄せられる患者クレームの一番は、何を隠そう会計待ちの不満です。
病院も会計待ちは大きな課題と認識していますが、一筋縄にはいかない医療側の事情があります。

予定された診療はすべて終わって患者さんは会計に来ているか、会計オーダはすべて実施済みで届いているか、算定できる医学管理料や加算に漏れがないかなどを点検し適切で迅速な会計処理と格闘しています。

しかし、電子カルテを見ても確認できない疑義が生じれば外来に確認することになります。これらの確認業務を少しでも短くすることがサービス向上になるわけですが、実際のところ診察の合間を見計らって医師に声をかけることになるので、時間はかかります。

ここで期待されるのは、医師事務作業補助者の活用です。会計にかかわるコスト情報を事前に医師事務作業補助者に伝えることにより時間短縮できます。また、日常的なエラーの点検など各システムのマスタメンテナンスも大切です。

そして、最近は医療DX の推進にもつながる、後払いシステムの導入も多くの医療機関で進んでいます。後払いシステムとは、クレジットカードや口座振替によって診察が済めば会計を待たずしてそのまま帰宅できる、スマホアプリを用いたサービスです。

ところが、アプリの利用割合は 10%程度にとどまるようです。原因として、アプリ登録の手間や操作のわかりにくさ、さらにはクレジットカードの審査に数時間かかるなど、アプリ登録で待ち時間が発生するという笑えない現実があるのです。


【プロフィール】
著者:
国立健康危機管理研究機構 国立国際医療センター 事務部 部長
日本診療情報管理士会 会長
須貝 和則 先生

※本コラムは、メディカルサポート便り 2025年10月号に掲載されたものです。

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