■現場とともにあるOJT教育~ウィズコロナ時代の人材育成~
第6回 改めて知る基礎看護教育における臨床実習の意義① ― コミュニケーションの重要性 ―

学生に実習では何をがんばりたいかを問うと、「患者さんと上手にコミュニケーションをとりたい」と答える者がいます。また、実習後の彼らに自身の課題を問うと、「患者さんともっと上手にコミュニケーションがとれるようになりたい」という答えを耳にします。臨床の場でも、コミュニケーションに課題をもつ学生や新人スタッフを見かけたことがある方は多いのではないでしょうか。

年々コミュニケーションを苦手とする学生は増えているように感じます。なぜ苦手なのかを問うと、共通するのは「そういった人(疾患をもつ、違う年代など)」とのコミュニケーションの経験がない(少ない)ことによる不安、未知のことに対する恐怖心です。

実習は自身のコミュニティ以外の人たちと触れ合う絶好の学習機会です。しかし、カリキュラム改正を重ね実習時間はかつてより減少し、加えてコロナ禍により実習生のベッドサイド時間も減りました。かつての看護学生は看護ケアを自立して行うことができましたが、現在の学生はコミュニケーションをとること自体が大きなハードルであり、学びです。だからこそ、実習におけるさまざまな方との出会いやコミュニケーションは、学生にとって貴重な経験となっています。


【プロフィール】
著者:
学校法人 湘南ふれあい学園 湘南医療大学 櫻井 友子 先生
千葉大学大学院看護学研究科附属看護実践研究指導センターで特任助教を務めたのち、
ベンチャー企業での健康アプリ開発などを経て2018 年湘南医療大学保健医療学部看護学科に着任。
臨床看護学領域講師。

※本コラムは、メディカルサポート便り 2022年9月号に掲載されたものです。

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投稿日 : 2023.09.12

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