■多職種協働で活躍できる看護師育成のポイント
第4回 専門看護師の力を活かす

当院には、日本看護協会の認定審査に合格した老人看護専門看護師が在籍している。
その老人看護専門看護師の高度な知識をもとに、認知症や嚥下障害などをもつ患者に適切な看護ケアが提供できるように、スタッフ教育を任せている。

また診療報酬上では、「認知症ケア加算2」100点から、「認知症ケア加算1」160点に上げることができた。

「認知症ケア加算1」では、適切な研修を修了した専任の看護師が必要であり、老人看護専門看護師が該当する。この点数は入院14日以内の期間算定ができるが、1日60点の収益差は経営的には大きい。

加えて、この加算を算定するには、認知症ケアに係る専門知識を有した多職種からなる認知症ケアチー
ムが1つの要件とされている。そのため、専門看護師がコーディネーターとして、多職種とともに専門能力を発揮しながら協働していくことが必要となる。

看護管理者として専門看護師の力を活かすために基本的なことは、自院に合わせたヒト・モノ・カネ・情報、さらに環境などを提供することである。


【プロフィール】
著者:
医療法人社団医凰会 並木病院
副院長兼看護部長 認定看護管理者
高野 紀子 先生

※本コラムは、メディカルサポート便り 2023年7月号に掲載されたものです。
※令和6年度 診療報酬改定により、コラム掲載時から認知症ケア加算の点数が変わっております。
 そのため、上記コラム上にある認知症ケア加算の点数表記について、改定後の点数を以下にご案内いたします。
 ・「認知症ケア加算1」160点→180点(20点アップ)
 ・「認知症ケア加算2」100点→112点(12点アップ)
 (上記2つの加算の収益差は、60点→68点となっております。)
 最新情報は厚生労働省ウェブサイトをご確認ください。

投稿日 : 2024.07.09

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