日本看護協会が公表している「看護職の倫理綱領」によると、「看護職は、多職種で協働し、よりよい保健・医療・福祉を実現する。」とある。
国の高齢化の進展により社会保障費が増大するなか、看護師は多職種と連携、協働し、診療報酬に合わせた医療を提供していかなければならない。
そのため看護管理者は、多職種連携で看護師の役割を果たせる人材育成を行うことが必要不可欠となる。
多職種連携を進めるにあたり、患者のケアを24時間365日休まずに行っている看護師は、患者の全体像をどの職種よりも把握しているため、キーパーソンとなる。
病院では診療報酬のしばりから、患者を短期間で治療し、早期に在宅復帰させることが求められる。
さらに、患者がよりよい状態で入院生活を過ごすには、多職種の専門性を活かし協働していくことが必要となる。
そこで、看護管理者として、患者の入院前から在宅復帰までを見据えて、多職種連携のコーディネーターとしての役割を担う看護師を育成していく必要がある。
【プロフィール】
著者:
医療法人社団医凰会 並木病院 副院長兼看護部長 認定看護管理者 高野 紀子 先生
※本コラムは、メディカルサポート便り 2023年4月号に掲載されたものです。
投稿日 : 2024.04.11